ソリューション

新卒採用で、同じ基準で全員を見て、毎年その基準を改善する

エントリーが集中しても面接官の枠は急には増やせません。AI面接官が一次を24時間365日、同時並行で引き受けます。評価軸は自社で定義するので、入社後の活躍と照らし合わせて、翌年の基準を改善できます。

課題

職務経歴のない相手を、短期間に大量に見る

エントリーは短期間に集中しますが、面接官の数は短期的に増やせません。そのうえ新卒には職務経歴がないので、評価基準を定めて配っても、面接官ごとに見るところが変わりがちです。

  • 説明会の直後に応募が集中し、一次面接までのリードタイムが伸びる
  • 面接官が何人も入るため、同じ基準でも評価が割れる
  • エントリーシートが生成AIで書かれ、書類からは本人の思考が読み取れない
  • その年の基準が正しかったかを、根拠をもって振り返りにくい

基準の作り方

発言から採点できる形にする

職務経歴の代わりに何を見るか。例えば、経済産業省の「社会人基礎力」をそのまま使えます。このフレームワークは、3つの能力・12の能力要素からなり、職場で必要になる基礎的な力を新卒の段階で捉えるために2006年に定義されたものです。

その要素を、BARS(行動基準評定尺度)の形式で5段階に書くと、面接での発言をそのまま採点できます。3つの能力から1つずつ取ると、こうなります。

前に踏み出す力

主体性

L5

誰にも言われていない課題を見つけ、周囲を巻き込んで着手まで持っていった

L4

役割の外にある仕事に自分から手を挙げ、最後まで担った

L3

自分の役割の中で、求められた以上のことに取り組んだ

L2

指示された範囲を、言われたとおりに進めた

L1

取り組んだ経験は挙げられるが、自分が何をしたかが語られない

考え抜く力

課題発見力

L5

与えられた問いの前提を疑い、解くべき課題を自分で定義し直した

L4

複数の要因を切り分け、どれが結果を左右するかの見当をつけた

L3

課題を具体的に言い換え、原因の候補を挙げた

L2

課題を言い換えられるが、原因の切り分けは浅い

L1

事象の説明にとどまり、課題として立てられていない

チームで働く力

傾聴力

L5

相手が言っていないことまで確かめ、前提のずれを解いてから話を進めた

L4

相手の意図を自分の言葉で言い直し、認識を合わせてから応じた

L3

相手の話を最後まで聞き、内容を踏まえて答えた

L2

相手の話は聞くが、答えが自分の用意した内容に寄る

L1

自分の話したいことを述べ、相手の発言との接続が弱い

出典
能力要素の名称 — 経済産業省「社会人基礎力」(2006年提唱。3つの能力・12の能力要素)
尺度の形式 — Behaviorally Anchored Rating Scales(BARS)。Smith, P. C., & Kendall, L. M. (1963) “Retranslation of expectations: An approach to the construction of unambiguous anchors for rating scales,” Journal of Applied Psychology. 各段階を行動の記述で固定する評定尺度。
L1〜L5の記述 — 当社が上記の形式にならって作成した例です。公的に定義されたものではありません。

フレームワークを用いる場合も、この5段階を自社の言葉に書き換えられるかどうかが、AI面接サービスの分かれ目です。社会人基礎力をそのまま使うことも、自社のコンピテンシー定義や行動特性モデルに差し替えることもできます。評価軸を自由記述で定義できるサービスなら、いま人事評価で使っている定義をそのまま載せられます。

論点

新卒採用で先に決めておく3つのこと

01

誰が評価軸を決めるか

サービスの標準フレームを借りるのか、上のような定義を自社で書くのか。ここで選ぶべきサービスの型が変わります。

02

人の面接官と同じ物差しか

L1〜L5を自社で書けるなら、AIと人が同じ基準で見ます。二次以降の面接官に、根拠となった発言ごと引き継げます。

03

入社後まで追えるか

新卒採用は定着が主目的です。評価軸ごとの点数を入社後の在籍状況と突き合わせれば、その年の基準が正しかったかが分かります。

運用

1年をどう回すか

新卒採用は単年業務ではありません。選考が終わってから、その年の振り返りを行い、翌年に向けて改善サイクルを回すまでが一巡になります。

01

説明会・エントリー

説明会の資料にQRコードを載せておけば、その場が受験の入口になります。事業や研修の説明はAIに任せられ、日程調整も要らないので、意欲が高いうちに面接まで進みます。

02

一次選考

全員に同じ評価軸が当たります。評価には点数と根拠となった発言・録画が残るので、なぜその点数かを後から追えます。

03

二次への引き継ぎ

深掘りすべき点を申し送りとして渡します。面接官が変わっても、同じ基準の上で続きから話せます。

04

配属検討

同じ評価軸で在籍社員も測れば、活躍している社員がどの軸で高いのかが実データで分かります。内定者の評価と並べれば、配属の検討材料になります。

05

翌年の基準設計

選考時の評価と定着状況を比べて、評価軸の有効性を分析し、評価軸を見直します。自社にあわせた改善であり、サービス側のモデル更新を待つ必要はありません。

翌年の選考へ

例として、新卒採用の1年を5つの段階で示しています。実際の区切りは、選考フローに合わせて設計します。

評価軸を自社で所有する場合のみ、4と5が回ります。標準フレームを借りる形でも一次選考は回りますが、そのフレームは人事評価制度とは別に用意されたものなので、入社後の評価と同じ基準にはなりません。翌年に向けて改善できるのは、自社で定義した基準だけです。

関連ページ

論点別に、さらに詳しく

新卒採用の論点は、いくつかのページに分かれています。関心の近いところから読んでください。

母数

大量採用 →

エントリーが集中しても、一次面接を同時並行で回す。面接官を増やさずに本数を増やす方法。

基準

評価標準化 →

面接官によって評価が割れる問題。同じ評価軸を全員に当て、根拠を記録として残す。

前さばき

書類選考自動化 →

エントリーシートだけでは判断しきれないとき、面接の前でどこまで絞れるか。

選び方

AI面接ツールの選び方 →

5つの層と6つの問い。評価軸を誰が持つかで、選ぶべきサービスが変わります。

比較

AI面接サービス比較9選 →

主要9サービスを4つの型に分類。質問・評価軸・検証の3軸で、どこに差があるかを公開情報から。

見直し

評価軸を書き換えたら、過去の面接で試せる →

書き換えた評価軸で、過去の面接を採点し直す。全対話記録で試せることと、試せないこと。

よくある質問

職務経歴のない学生を、AIが見極められますか

見極めの精度を左右するのは、何を見るかを決められているかどうかです。発言の内容を評価軸ごとに採点し、根拠となった発言と録画を残す形なので、なぜその点数かを人が確かめられます。評価軸そのものは自社で定義するので、学歴や経歴の代わりに何を見るかは、自社で決める形にも、当社がお手伝いすることもできます。

エントリーシートが生成AIで書かれていても分かりますか

書類だけでは判別できません。AI面接は回答に応じてその場で深掘りするため、書かれた文章ではなく、その場で答えられるかどうかが材料になります。準備された内容とのずれは、深掘りの過程に出ます。

社会人基礎力をそのまま使う必要がありますか

ありません。ページで示したのは、公開されたフレームワークを使った場合の例です。自社のコンピテンシー定義や行動特性モデルがあれば、それをそのまま評価軸として設定できます。人事評価で使っている定義と同じ言葉で書けば、選考と入社後が同じ言葉でつながります。

何名規模から使えますか

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