ソリューション

AI面接ツールの選び方

機能比較の項目数で選ぶ前に、何を最適化したいのかを決める。5つの層と6つの問いで、自社に合う型を見分けます。

前提

どこまでをAIが担うか

候補者は送られたURLを開くだけで、面接官の予定を待たずに受けられます。AIは事前に定義された評価軸に沿って質問し、回答に応じて掘り下げ、評価とその根拠を残します。このページで扱うのは、そのAIに何を任せるかをどう決めるか、です。

合否を決めるのは人です。AIが担うのは、評価と根拠の提示まで。この線引きはサービスによって異なるので、選定時に必ず確認したほうがよい点です。

5つの層

AI面接ツールは、どこで差がつくか

上の2層は価格で選べますが、下の3層は価格では選べません。

01

実行

面接を回せるか。24時間対応・多言語・候補者体験。

02

評価

点をつけられるか。評価項目・スコア・レポート。

03

基準の所有

評価の軸を誰が決めるか。

04

検証

その基準で採った人が、実際に活躍したか。

05

連続

採用時の評価を、配属・育成まで持ち越せるか。

各社が競っているのは上の2層で、ここは差がつきにくい部分です。新卒の大量選考のように処理能力を上げることが目的なら、上の2層で足ります。中途・専門職の採用や、複数部門・複数職種にまたがる採用では、下の3層が差を生みます。基準の所有は選定軸になり始めており、検証と連続はまだ選定軸になっていません。

4つの型

何を最適化しているかで、4つに分かれる

AI面接サービスは、何を最適化しているかで4つの型に分かれます。社名は出さず、型で並べています。

A

共通フレーム型

大量選考の評価を、共通のフレームで揃える。

B

低価格・定額型

件数を気にせず、全員に受けてもらう。

C

送客・プール型

候補者プールからの送客。

D

基準所有型

自社の基準で見極め、その基準を資産にする。

Proomi はこの型です

主要9サービスがどの型に当たるかは、各社の公開情報にあたって1社ずつ判定しました。AI面接サービス比較9選にまとめています。

なお、評価軸が書けていなくても、基準所有型は選べます。人事評価の定義や、面接官が実際に見ている点を材料に、当社と一緒に作ることもできます。分かれ目は最初の1本を誰が書くかではなく、でき上がった基準を自社が持ち、あとから自社で書き換えられるかです。

6つの問い

発注前に、何を確かめておくか

評価軸のカスタマイズ(Q2)はどの型でもできます。型で答えが分かれるのは Q3 以降です。型によって答えが変わる問いを6つ挙げます。

Q1その型は何を最適化しているか

処理能力を上げたいのか、評価の質を上げたいのかで、適したサービスが変わります。ここを決めずに機能比較を始めると、比較表の項目数で選ぶことになります。

Q2評価軸を自社に合わせられるか

「カスタマイズ可能」はどの型でも言えます。確認すべきは、フレームそのものを自社が定義できるのか、サービスの標準フレーム内で重み付けを調整するだけなのか。評価軸の数や名称に制限があるか、職種ごとに別の軸を置けるかを聞くとよいでしょう。

Q3在籍社員を、候補者と同じ物差しで測れるか

多くのサービスは選考で完結し、在籍社員を測っていません。同じ形式で測れると、「自社で活躍している人はどの評価軸が高いのか」を実データで確かめられます。

Q4その基準で採った人が、実際に活躍したか確かめられるか

サービス側の統計検証に依拠するのか、データを返すところまでで検証は自社なのか、自社の選考結果・実績と突き合わせて検証できるのか。ここが「検証」層の実体です。

Q5AIと人の評価がズレたとき、気づけて・直せるか

ズレは必ず起きます。問題は、それに気づく仕組みがあるか、気づいた後に自分で直せるか。サービスがモデルを更新するのを待つのか、自社で評価軸の定義を見直せるのかで、運用の自由度が大きく変わります。

評価軸を書き換えたあと、過去の面接で試す方法は「評価軸を書き換えたら、過去の面接で試せる」にまとめています。

Q6職種・言語をまたいで同じ物差しを使えるか

職種別の評価軸を置けるか。日本語と英語で別の基準を持たずに運用できるか。標準フレームやテンプレートの範囲内でしか動かせない場合、職種が増えるほど破綻します。

標準化

評価をどうそろえるか

同じ基準が全員に当たっていることを確認でき、その基準が実際の採用判断と合っているかを検証でき、ズレたら直せる。評価の標準化と呼べるのは、この状態になってからです。順番は3段階です。

1

同じ基準が全員に当たっているか

面接の記録と評価根拠が全件残っていれば、ツール上のデータだけで確認できます。

2

基準が自社の合否判断と合っているか

合否結果と比べると、どの評価軸が判断と結びついていたかが分かります。

3

基準が定着まで当たっていたか

入社後の在籍状況と照らし合わせ、どの評価軸が定着につながったかを検証します。

第1段階は、評価軸ごとの点数分布を見れば分かります。標準偏差が小さい軸ほど、AIが同じ点を付けています。その原因が評価基準の書き方の曖昧さか、その軸を測れる質問の不足か、候補者が実際に均質なのかを切り分けると、設計を直せます。

評価軸ごとの点数分布(1〜5点)営業職 一次面接・n=175・株式会社サンプル
数値の表を見る
評価軸1点2点3点4点5点標準偏差最頻値の占有率
定着への意欲1263683020.8839%
コミュニケーション力4196464240.9437%
変化への適応力7366749160.9938%
論理的思考力9337937170.9945%
主体性13296248231.1035%
専門知識19445436221.1831%

バー上の数字は、最も多い点数が占める割合です。標準偏差の小さい順に並べています。

これはAIの精度を上げる話ではありません。自社の採用基準が正しいかを確かめる作業です。

次に読む

9サービスが、どの型に当たるか

ここまでの5つの層と6つの問いを、主要9サービスに当てはめたものが別記事にあります。各社の公開情報にあたって型を判定し、質問・評価軸・検証の3点で横並びにしました。順位は付けていません。

比較

AI面接サービス比較9選 →

主要9サービスを、何を最適化しているかで4つの型に分けて比べる。

いまの評価基準を、一度そのまま見せてください

6つの問いに沿って、どの型が合うかをお話しします。無料・約30分。