コラム

構造化面接とは|研究が示す効果と、自社で組み立てる手順

構造化面接は、質問と評価の仕方を先に決めておく面接です。入社後の働きぶりを予測する力や面接官どうしのばらつきについて海外と日本の研究を整理し、評価軸・段階の定義・質問から組み立てる手順を解説します。

はじめに

この記事で扱うこと

構造化面接は、質問と評価の仕方を面接の前に決めておき、すべての候補者に同じ形で行う面接です。

この記事では、構造化面接について分かっていることを、海外と日本の両方の研究から整理しました。そのうえで、自社で組み立てるときの手順と、準備の手間や受ける側の印象といった気になる点を扱います。

結論から

この記事の要点

  • 構造化面接は、入社後の働きぶりとの結びつきが、構造化していない面接の平均で2倍以上あります(相関0.42と0.19、2022年の再分析)
  • 質問だけでなく、評価の仕方(評価軸と段階の定義)まで先に決めておくと、面接官どうしの評価もそろいやすくなります
  • 日本の新卒採用は人柄や組織に合うかを見る面接が多く、信頼関係を保って話を聞くことが重視されるので、会話の自然さは残し、評価の仕方をそろえる形が合います

定義

構造化面接は、質問と評価の仕方を先に決めておく面接

面接は、どこまで事前に決めておくかで、おおむね3つに分けられます。

種類質問評価の仕方
構造化面接全員に同じ質問を、同じ順で聞く評価軸と段階の定義を決めておき、回答ごとに段階を付ける
半構造化面接決めた質問を軸に、回答に応じて深掘りする評価軸は決めておくが、付け方は面接官に任せる部分が残る
非構造化面接面接官がその場で決める面接官の判断に任せる

質問の大枠は決まっていても、何を深く聞くか、どう評価するかが面接官によって違うなら、その面接は半構造化面接に近い形です。

構造化面接の考え方は新しいものではなく、採用の研究では、1980年代から数多く取り上げられてきました。場面を示して「この状況でどうしますか」と聞く状況面接は、Latham氏らが1980年に発表したものです。過去の行動を聞く行動記述面接については、Janz氏が1982年に、構造化していない面接と比べた最初期の結果を報告しました。

出典:Latham, G. P., Saari, L. M., Pursell, E. D., & Campion, M. A. (1980). The situational interview. Journal of Applied Psychology, 65(4), 422–427. https://doi.org/10.1037/0021-9010.65.4.422/Janz, T. (1982). Initial comparisons of patterned behavior description interviews versus unstructured interviews. Journal of Applied Psychology, 67(5), 577–580. https://doi.org/10.1037/0021-9010.67.5.577

効果

構造化面接は、入社後の働きぶりを予測する力が高い

面接がどれだけ役に立っているかを、研究ではどう確かめているのでしょうか。多くの研究は、同じ人について、面接での評価と入社後の上司の評価を並べて見ています。面接で高く評価した人ほど入社後も高く評価されていれば、その面接は入社後の働きぶりを予測できている、という考え方です。

この結びつきの強さは、相関という指標で表します。0なら面接の評価と入社後の評価は無関係で、1なら完全に連動している状態です。人の働きぶりは、配属や上司、本人の成長でも変わるので、どんな選考の手法でも1には届きません。研究では、手法どうしの相対的な強さを比べます。

McDaniel氏らが1994年に発表した分析は、面接の研究の基本になっています。McDaniel氏らは数百の研究結果をまとめ、質問と評価の仕方を決めておく構造化面接のほうが、構造化していない面接より入社後の働きぶりをよく予測すると報告しました。同じ分析では質問の中身でも差があり、場面を示して「どうしますか」と聞く質問は、心理的な特性を尋ねる質問より予測する力が高くなっています。

出典:McDaniel, M. A., Whetzel, D. L., Schmidt, F. L., & Maurer, S. D. (1994). The validity of employment interviews: A comprehensive review and meta-analysis. Journal of Applied Psychology, 79(4), 599–616. https://doi.org/10.1037/0021-9010.79.4.599

選考の手法どうしを比べた研究では、Schmidt氏とHunter氏の1998年の論文が、長く基本文献として参照されてきました。この論文では、構造化面接の予測する力は、一般的な知的能力の検査と同じ水準に見積もられています。

出典:Schmidt, F. L., & Hunter, J. E. (1998). The validity and utility of selection methods in personnel psychology: Practical and theoretical implications of 85 years of research findings. Psychological Bulletin, 124(2), 262–274. https://doi.org/10.1037/0033-2909.124.2.262

2022年には、Sackett氏らがこうした見積もりを見直しました。入社後の評価が分かるのは合格した人だけなので、過去の分析は、そこから応募者全体で見たときの相関を推し量る補正をかけていました。その補正が強すぎた、という指摘です。補正を改めると、どの手法も数字は下がりましたが、構造化面接は比べた手法の中で、平均が最も高い位置を保っています。相関で見ると、構造化面接が0.42、構造化していない面接が0.19で、結びつきの強さに大きな開きがあります。

出典:Sackett, P. R., Zhang, C., Berry, C. M., & Lievens, F. (2022). Revisiting meta-analytic estimates of validity in personnel selection: Addressing systematic overcorrection for restriction of range. Journal of Applied Psychology, 107(11), 2040–2068. https://doi.org/10.1037/apl0000994

信頼性

質問と評価の仕方をそろえると、面接官どうしのばらつきも小さくなる

同じ候補者を見たときに面接官どうしの評価がそろうことは、予測する力の前提です。乗るたびに表示が変わる体重計では、体重の増減を追えません。面接も同じで、面接官によって評価が変わるなら、その評価で入社後を予測することはできません。

Conway氏らは1995年に、面接官どうしの評価の一致を調べた研究をまとめました。一致の度合いには面接官の訓練も関わっていましたが、構造化の側で影響していたのは、質問をそろえているか、回答の評価の仕方をそろえているか、複数の評価をどうまとめるか、の3つです。複数の面接官の評価は、先に決めた方法で一つにまとめたときには安定し、話し合いで一つに決めた場合には、その裏付けが見られなかったといいます。

Conway氏らは、評価のそろい方から、面接が入社後の働きぶりを予測できる上限も見積もっています。構造化の度合いが高い面接の上限は、構造化していない面接の上限のおよそ2倍でした。評価がそろわない面接は、質問をどれだけ工夫しても、その上限を超えられません。

出典:Conway, J. M., Jako, R. A., & Goodman, D. F. (1995). A meta-analysis of interrater and internal consistency reliability of selection interviews. Journal of Applied Psychology, 80(5), 565–579. https://doi.org/10.1037/0021-9010.80.5.565

面接官ごとに評価軸の読み方が分かれると何が起きるかは、コラム「評価軸の解釈が分かれると、同じ回答でも面接官によって点数が分かれる」で扱っています。

両輪

構造化は、質問の側と評価の側の両方で行う

構造化面接というと、質問を決めておくことに目が向きがちです。

Campion氏らは1997年の論文で、それまでの研究から構造化の要素を15個挙げ、面接の内容に関わるものと、評価の仕方に関わるものに分けました。質問を決めることは面接の内容に関わる要素で、回答をどの段階と見るかを決めることは評価の仕方に関わる要素です。

出典:Campion, M. A., Palmer, D. K., & Campion, J. E. (1997). A review of structure in the selection interview. Personnel Psychology, 50(3), 655–702. https://doi.org/10.1111/j.1744-6570.1997.tb00709.x

評価の側を決めるときによく使われるのが、段階ごとに見られる行動を書いておく形式です。研究ではBARS(行動基準評定尺度)と呼ばれ、1960年代から使われてきました。「優れている」「普通」のような言葉の代わりに、その段階で見られる行動を書くのが特徴です。新卒の総合職の「実行力」を例にとると、次の表のようになります。L5が最も高い段階で、L1が最も低い段階です。

段階定義
L5結果を確かめる時点を自分で決め、その結果に応じて手立てを変え、期限までにやり遂げた
L4計画どおりに進まない場面で、原因を確かめて進め方を一度変え、最後まで終えた
L3決めた目標に向けて手順を立て、最後まで取り組んだ
L2最後まで取り組んだが、つまずいたときも進め方を変えずに続けた
L1取り組んだことは挙げられるが、何を目標にどう進めたかが語られない

出典:永井隆雄 (2007). 業績評価基準としてのコンピテンシー(第84回部門別研究会報告 報告要旨). 産業・組織心理学研究, 21(1), 81–85. https://doi.org/10.32222/jaiop.21.1_81/Schwab, D. P., Heneman, H. G., & DeCotiis, T. A. (1975). Behaviorally anchored rating scales: A review of the literature. Academy of Management Proceedings, 1975(1), 222–224. https://doi.org/10.5465/ambpp.1975.4982613/経済産業省「人生100年時代の社会人基礎力」(3つの能力と12の能力要素の図) https://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/pdf/kisoryoku_image.pdf

質問だけを決めて、評価は面接官の感覚に任せる形なら、半構造化面接にとどまります。評価の側まで決めてはじめて、面接官が替わっても同じ段階を付けられるようになります。

限界

構造化を強めるほどよい、とは限らない

構造化面接の欠点として、よく挙がるのが「機械的になる」「候補者の思わぬ一面を見逃す」という点です。研究にも、構造化を強めるほどよいとは限らない、という結果があります。

Huffcutt氏とArthur氏は1994年に、未経験から就く職務(エントリーレベル)の面接の研究をまとめ、構造化の度合いをいくつかの水準に分けて比べました。構造化を進めるほど予測する力は上がっていきましたが、あるところから先は、構造化をさらに進めてもほとんど上がりませんでした。

出典:Huffcutt, A. I., & Arthur, W., Jr. (1994). Hunter and Hunter (1984) revisited: Interview validity for entry-level jobs. Journal of Applied Psychology, 79(2), 184–190. https://doi.org/10.1037/0021-9010.79.2.184

Sackett氏らの再分析も、構造化面接の結果に幅があることを示しています。平均は0.42でも、対象の職種や会社によっては0.2を下回ることもあると見積もられました。構造化面接と名の付く面接でも、組み立て方によって結果に差が出ます。

出典:Sackett, P. R., Zhang, C., Berry, C. M., & Lievens, F. (2022). Revisiting meta-analytic estimates of validity in personnel selection: Addressing systematic overcorrection for restriction of range. Journal of Applied Psychology, 107(11), 2040–2068. https://doi.org/10.1037/apl0000994

研究が示しているのは、構造化の効果に頭打ちがあることと、組み立て方で結果が変わることまでです。どこまで決めればよいかについて、研究が一つの答えを出しているわけではありません。当社は、何を評価するか、段階の付け方、評価軸ごとの質問の3つを決めておけば、回答に応じた深掘りや会話の自然さまでなくす必要はないと考えています。後で紹介する日本の研究からも、この考え方に近い結果が出ています。

国内の研究

日本の採用面接に合わせて、構造化の形を変える

ここまでの研究の多くは、米国で行われたものです。日本の採用面接には、その前提とは違う事情があります。

一つは、新卒の一括採用です。職務経験のない学生を、職種を決めずに採ることが多いので、仕事の場面に沿った質問はしにくくなります。評価の目は、意欲や積極性、協調性のような人柄と、組織に合うかに向きがちです。

今城氏は2005年の論文で、こうした日米の違いを指摘したうえで、日本企業の新卒採用の面接データを分析しました。分析からは、面接官によって高く評価する応募者の人物像が違うことがうかがえました。今城氏は、論理的に話す人を高く評価する面接官もいれば、意欲を前に出す人を高く評価する面接官もいる、という状況を、考えられる例として挙げています。また、構造化していない面接では、面接官と性格の似た応募者が高く評価されやすい傾向が見られました。面接を構造化した場合には、この傾向が一部の性格特性で弱まっています。

出典:今城志保 (2005). 採用面接評価の実証的研究:応募者、面接者、組織が面接評価に及ぼす影響の多水準分析. 産業・組織心理学研究, 19(1), 3–16. https://doi.org/10.32222/jaiop.19.1_3

もう一つは、長く働くことを前提にした採用です。竹田氏は2004年に、終身雇用を前提とする日本企業で、新卒採用の構造化面接を作った試みを報告しました。選考を通じて応募者との信頼関係を築くことを重んじた結果、面接官と応募者が自然に深く話せるよう、構造化の度合いが比較的低い面接に落ち着いています。

出典:竹田知子 (2004). 日本企業における採用面接構造化の研究. 心理学研究, 75(4), 339–346. https://doi.org/10.4992/jjpsy.75.339

日本企業の面接が、実際に入社後を予測できているかを確かめた研究もあります。鈴木氏は2013年に、国内のある企業の新卒採用面接を分析し、面接の評価から入社後の評価を予測できていなかったと報告しました。同じ学生を別の面接で見たときの評価のそろい方も、高くありませんでした。

出典:鈴木智之 (2013). 採用選考面接の予測的妥当性の実証分析:国内A社を事例として. 日本労務学会誌, 14(2), 4–26. https://doi.org/10.24592/jshrm.14.2_4

日本の面接に合うのは、会話の自然さや信頼関係を保ちながら、評価の側をそろえる形でしょう。人柄や組織に合うかを見るなら、なおさら「何をもって合うとするか」を言葉にしておかないと、面接官の好みがそのまま評価に入り込みます。

たとえば評価シートに「社風に合うか」とだけ書いてあると、明るくはきはき話す学生を「合う」と見る面接官もいれば、物静かでも粘り強い学生を「合う」と見る面接官もいるでしょう。どちらも間違いではありませんが、同じ学生の評価が面接官によって変わってしまいます。

そこで必要になるのが、自社でいう「合う」を、仕事の中で見られる行動に置き換える作業です。意見の違いを話し合いで乗り越えながら仕事を進める会社なら、評価軸は「意見の違いを話し合って進める」のように書けます。段階の定義は、たとえば次のようになります(説明のための例です)。

段階定義
L5意見が分かれた場面で、相手の考えの理由を聞き取り、双方が納得できる進め方を自分から提案して、合意までまとめた
L4自分の考えと理由を伝えたうえで、相手の理由も確かめ、進め方を一緒に決めた
L3意見が分かれた場面で、自分の考えと理由を相手に伝えた
L2意見の違いがあったことは話すが、周りの決定にそのまま従った
L1チームで活動した経験は挙がるが、意見の違いにどう向き合ったかが語られない

質問は、会話の流れの中で自然に聞いて構いません。

サークルやアルバイトで、メンバーと意見が分かれたときのことを教えてください。最後はどのように決まりましたか。

雑談のような雰囲気で聞いても、答えを照らし合わせる定義が決まっていれば、面接官が替わっても同じ段階を付けられます。会社によって「合う」の中身は違うので、定義は自社の働き方に合わせて書いてください。指示どおりに正確に進めることを重んじる職場なら、評価軸そのものが変わります。

設問

質問は、過去の行動を聞く形と、場面を示して聞く形がある

構造化面接の質問には、大きく2つの形があります。

一つは、過去に実際にとった行動を聞く形です。たとえば、新卒の総合職の「実行力」を確かめるなら、次のように聞きます。

自分で目標を決めて取り組み、途中で思うように進まなかった経験を教えてください。そのとき何を変えましたか。

もう一つは、仕事で起こりうる場面を示し、どう動くかを聞く形です。中途の営業職なら、たとえば次のような質問になります。

担当している顧客から、来月の発注を半分に減らしたいと連絡がありました。最初に何を確かめますか。

過去の行動を聞く形は、話せる経験があれば判断材料が出やすく、場面を示す形は、経験の少ない候補者にも使えます。どちらか一方に決めるより、自社の評価軸と候補者の経験に合わせて使い分けるのがよいでしょう。

どちらの形でも、評価軸ごとに確かめる質問を決めておくことが欠かせません。

当社は、経歴や話し方の違う新卒30人分のペルソナ(人物の設定)を作り、その設定に沿ってAIに受け答えをさせる形で、面接をシミュレーションしました。一般的な質問10問だけで面接すると、評価軸によっては、4割から7割近くの人から判断材料(段階を選ぶ根拠になる発言)が出ませんでした(30人中12〜20人)。評価軸に合わせて質問を3問足すと、1割ほどまで減っています(30人中4人以下)。ペルソナは実在の学生ではないので、数そのものより、質問を足すと大きく減るという傾向を見てください。シミュレーションの条件はコラム「人事評価の項目は、そのまま採用の評価軸に使える」に載せました。

実践

自社で構造化面接を組み立てる手順

構造化面接を組み立てる順番は、評価軸、段階の定義、質問です。

1

評価軸を選ぶ

採用で確かめたいものだけを選びます。数に決まった正解はありません。人事評価の項目と同じ言葉にすると、入社後の評価と並べて見られます

2

段階の定義を書く

評価軸ごとに、L5からL1までを、面接の発言から確かめられる行動で書きます

3

質問を決める

評価軸ごとに、判断材料を引き出す質問を1〜3問決めます

4

記録の形を決める

面接で出た事実と、段階を選んだ理由を、別の欄に書く評価シートを用意します

5

面接官どうしで確かめる

同じ記録に2人で段階を付け、分かれた評価軸の定義を直します。面接官が多いなら、使い始める前に全員で一度読み合わせます

6

入社後と照らし合わせる

面接での段階と入社後の評価を並べ、評価軸と質問を見直します

評価シートの作り方は、コラム「面接評価シートの作り方」にまとめました。新卒の総合職や派遣会社の登録面談など、6職種の評価軸と段階の定義の例は、「面接の評価基準テンプレート」のページにまとめています。

気になる点

準備の手間と、受ける側の印象

構造化面接で手間がかかるのは、主に準備のときです。評価軸と段階の定義を書き、質問を決め、面接官と読み合わせるまでには、1つの職種でも数時間はかかるでしょう。一度作れば、面接のたびに何を聞くか考える時間は減ります。

受ける側の印象については、海外と国内に研究があります。海外の調査では、構造化した面接は候補者に難しく感じられ、その分、受け止めが悪くなっていました。一方で、選考の手続きが公正だという受け止めは、構造化しても下がっていませんでした(候補者812人と面接官592人への調査)。

出典:Chapman, D. S., & Zweig, D. I. (2005). Developing a nomological network for interview structure: Antecedents and consequences of the structured selection interview. Personnel Psychology, 58(3), 673–702. https://doi.org/10.1111/j.1744-6570.2005.00516.x

国内では、林氏が2009年に、大手製造業の新卒の内定者を調べています。会社説明会の印象や、面接での面接官の振る舞いや態度の印象がよい内定者ほど、会社への見方がよくなっていました。林氏は、面接官が会社について十分に伝え、やり取りの中で候補者が会社に合うかを確かめることが役に立つとしています。当社は、質問を決めておいても、候補者の受け止めは面接官の接し方に左右されると読んでいます。

出典:林祐司 (2009). 新卒採用プロセスが内定者意識形成に与える影響:製造業大手A社のデータを用いて. 経営行動科学, 22(2), 131–141. https://doi.org/10.5651/jaas.22.131

使い道

AI面接では、同じ質問と同じ基準で全員を面接できる

AI面接は、すべての候補者に同じ質問をし、同じ評価軸と段階の定義で評価できるので、構造化面接の形をとりやすい仕組みです。

当社のAI面接「Proomi」では、評価軸も各段階の定義も、利用する企業が自由に書けます。AIが面接の文字起こしから評価軸ごとに段階を付け、根拠になった発言を引用する仕組みです。発言に根拠がない評価軸は、「判断材料なし」として記録することができます。

ただし、AI面接にしただけで構造化面接になるわけではありません。何を評価するか、段階をどう書くかを決めるのは、これまでどおり人事の仕事です。評価基準の書き方は、コラム「AIで面接を正しく評価できるのか|評価基準は、人事が書く」で扱っています。

Q&A

よくある質問

構造化面接と半構造化面接は、何が違いますか。

評価の仕方まで決めているかが分かれ目です。半構造化面接では、質問の大枠を決めたうえで回答に応じて深掘りし、段階の付け方は面接官に任せる部分が残ります。構造化面接では、評価軸と段階の定義まで決めて、全員に同じ形で行います。

全員にまったく同じ質問をしなければいけませんか。

評価軸ごとに確かめる質問は、全員にそろえてください。そのうえで、回答に応じた深掘りをしても構いません。深掘りで出た発言も、同じ段階の定義に照らして評価します。

新卒の採用でも使えますか。

使えます。新卒は職務経験がないので、アルバイトや学業の経験から評価軸を確かめる質問か、場面を示して聞く質問が向いています。評価軸の名前は、経済産業省の「社会人基礎力」の能力要素をそのまま使っても構いません。

面接官は何人必要ですか。

1人でも構造化面接はできます。面接官が2人以上いるなら、それぞれが別々に段階を付け、先に決めた方法でまとめる形がおすすめです。たとえば、評価軸ごとに面接官の段階を平均し、必ず満たしてほしい評価軸には「L3以上」のような下限を決めておく方法です。Conway氏らの分析では、複数の評価は、話し合いで決めるより、先に決めた方法でまとめたときに安定していました。話し合いの場は、段階を出し合ったあとで、分かれた理由や気がかりを話すために使えます。

質問を自社で書き足すとき、気をつけることはありますか。

本籍地や家族の職業のような本人に責任のない事項や、宗教や支持政党のような思想・信条にかかわる事項は、本人の適性や能力に関係がないので尋ねないでください。厚生労働省の「公正な採用選考の基本」に、考え方がまとめられています。

出典:厚生労働省「公正な採用選考の基本」 https://kouseisaiyou.mhlw.go.jp/basic.html

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